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江口さんをしのんで

長い事、更新をサボっていました。この事を書いて先に進もうと思っていて、なかなか書けないまま日が過ぎてしまった。

今年の4月に江口さんの死という思いがけない出来事がありました。彼には30年以上会っていませんでしたが、56歳の若さで皆に惜しまれて逝ってしまいました。彼の好きな魚釣りでの事故死でした。自分の人生の中で影響を受けた人の中に彼はいます。思春期を迎えて、自我が芽生えた頃から影響を受けた人5名に入っています。
山内氏、野田氏、古園氏、の順で続くのですが、この古園氏つながりで、江口さんに出会った。当事は一緒にある種の映写会に参加したりとか、山女釣りや、山登でお世話にりました。また、彼の生業である看板屋さんに、アルバイトで数週間仕事をした事もありました。何処をきってもいい人で善人でした。でもちょっと偏屈で絵に描いたような肥後モッコスでもありました。
山歩きが好きで、何回か一緒に、祖母や霧島に同行させていただきました。その中で私は野草に興味を持ち、カメラを手にするようになったのです。彼は自然や山に対する畏敬の念を強く持った人で、山に入る時にお神酒を上げ釣行の安全を祈願して、山を去る時にはお礼を忘れない事を教えていただいた。それは地球にやさしいというようなスマートなものではなくもっと土着の、そぎゃんこつばすっとバチがあたったい!という。脈々と800万もの神々が住んだ山や畑に根付いた民俗的な伝承を彼は強く感じていたのだと、今思います。自分も55歳定年の年になり、彼のような一途さで自分の探求心の趣くまま情熱を注ぎ、古来からの民の生き様を追い求めた生き方はできなかったけど、やはり、自分なりの何か、自分が生きた証としての何かを残したいと思うようになりました。半世紀も生きてきたのに、その日その日を単に過ごしただけではないのか?というロスだらけの生き方だったなぁと思います。でも、これから先は少しこれまでとちがってしっかりと、自分にしか残せない何かを追いかけてみたいと思います。
 

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昔、古園さんや江口さんと山登をした時の写真です。お尻を向けているのはゴンという秋田犬です。江口さんの同居者でした。山登りの時に先頭を軽々とあるいていく江口さんは仙人のように感じていました。彼の撮る写真は自然の見事な姿を写していました。自分の中での自然に接する時の一つの模範が江口さんであり、カメラを持った時にあんな写真いつか撮れたらいいなぁと思いました。

江口さんのご冥福を心からお祈りいたします。


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